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我が命の削り節。
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二週間ほど前、玄関前でミャーミャーと弱々しい鳴き声がしたので扉を開けてみると、茶トラが自室前に座り込んでいた。
手を差し出すと少し逃げるものの、またすぐに戻ってくる。
2階に引っ越してからは野良猫さんたちとの交流もなくなっていたのだが、この茶トラは2階通路も巡回経路に入っていたらしい。
とりあえず小皿にカリカリを入れて玄関先に出しておいたら、数時間後に確認したときには綺麗に平らげていた。

そのまま茶トラは定期的に通うようになったのだが、どうも様子が少し変だ。
とにかく良く鳴く。
野良生活では無駄鳴きするとデメリットが多いと思うのだが、玄関先に到着したらまずひと声ニャー。
それに気付いて扉をあけて目があうと、挨拶らしきニャー。
カリカリ出して無心に食べている間は静かなものの、食後はひたすらこっちの顔を見つめてニャーニャー。
おかわりが欲しいのかと思って出してみても、食べずに鳴き続ける。
撫でて欲しいのかと手を差し出すと、やっぱり距離をとりつつニャー。
結局、扉をしめて放置すると暫く鳴いたあとどこかに帰っていくという状態が数日続いた。

そんな「餌くれ定期便」に慣れたころ、扉を開けるとヘッピリ腰で玄関の中に入り込むようになった。
小一時間ほど玄関で休憩させてから帰らせていたのだが、数日目に尻尾付近の怪我を発見した。
かなり大きなかさぶたが出来ていて、盛り上がりも厚いところを見ると結構な深手だったらしい。
もしかしたら怪我が治るまで保護を求めているのかも知れないと思い、自分で外に出たがるまでは追い出さない事にしてみた。

結局、そのまま茶トラは我が家に逗留中。
野良のくせに全く外へ出たがらない。玄関を開け放っても、玄関先を数歩探索してすぐ戻る。
最初は軽く撫でさせる程度だったのが、翌日には自分から寄り添ってくるようになり、更にその翌日には抱っこを求めてくる始末。
およそ野良猫らしからぬ甘えん坊っぷり。
もしかしたら近所の飼い猫で放し飼いなのかもと思い、迷子猫サイトや地元紙の情報を確認してみるものの該当なし。
思案した挙げ句、即席の首輪に「仮保護中です。飼い主さん居られますか」と書き込んで早朝から外に出してみた。
結局、その日の夕方に仕事から帰ってみると、待ち受けていたかのように茶トラが玄関先に。
首輪もそのままだったので、純正野良と判断して尻尾の怪我が完治するまで完全室内飼いで保護することに決めた。

…のだが、このあと衝撃の展開が待っていたのでした。
つづく
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本震と余震の二度に渡る震度6強の揺れで、我が家の内壁はもうズタボロ状態。
たまたま真上の部屋が空き部屋だったため、管理業者さんは真っ先に修理を済ませて、ウチにその部屋への引っ越しを求めてきた。
ウチがその部屋に引っ越したら、もともと居た部屋の修理に取り掛かり、今度はお隣さんがそこに引っ越して…と、パズルゲームのような事になるらしい。
幸か不幸か最初に移動するパズル駒になった訳だけれども、実は転居前日に例の余震が発生し、修理したばかりの上の部屋も再び壊れていたのでした。
それでもまぁ、もとの部屋の壊れっぷりに比べればピカピカだし、また修理したって余震の度に壊れる可能性もあるわけで、そんなの待ってられないので即転居することに。

んで、ようやく引っ越しが落ち着いたんだけれど…実はまだ固定電話とネット回線の工事が済んでいない。
NTTさんが震災の復旧工事でテンテコ舞ってるらしく、「お申込み頂いた引っ越し工事はいつになるかわかりまへん」と連絡が。
それでは全く仕事にならないので、ホームセンターでモジュラーの20mケーブルを買ってきて下の部屋からバルコニー経由で上に引っ張っている。
下の部屋はしばらく修理工事で誰も入居できないから、回線工事が来てくれるまではこのままいく予定。

それはともかく。
昨日あたりから余震は少なくなっていると思うんだけど、ちょっと気になる事態が発生している。
今朝から何度か、気象庁が余震を認識できていないようなのだ。
地鳴りとともに確かに地震が発生しているのに、震度情報どころか地震発生リストにも追加されない揺れが数回はあった。
被災地の地震観測網は殆ど復旧しているという発表だけど、すかしっ屁ばかりの緊急地震速報といい、かなりアテにならない感じ。
速報が出て揺れませんでした、というのはまだ許せるとして、速報なしでいきなり凄い揺れが来るのは本当に勘弁して欲しい。


昨夜から2階の部屋で生活するようになって、もう野良猫さんたちへの配給活動が出来なくなってしまった。
実はその後も新顔の茶トラが現れて、サネトモ室前は猫銀座の様相を呈していた。



この茶トラ、なかなか贅沢な子でいつも小魚だけ残していく。
最初に現れたシャム猫のシャムチさんはもともと少食、次に現れたこげ茶色のコゲ太郎は大食漢、そして三番手の茶トラは偏食。
さすがに2階から餌やりは出来ないので困ったなと思っていたら、元の居室のお隣さんが引き継ぎを買って出てくれた。
本震の時に一緒に避難してからすっかり仲良しになっていたんだけれども、お子さんがシャムチにぞっこんの様子。
元の居室の修理が済んだらこのご家族が入居するという事もあって、そのまま同じ場所にカリカリを出してくれる事に。
この一帯の住民はもう殆ど避難所から戻っているので、本来の飼い主さんやもともと餌を上げていた人達も戻っただろうし、そろそろウチは配給をやめても大丈夫だとは思うけど、お隣さんの新しい楽しみになったそうなので、ここはご厚意に甘えておこう。
買い出しやら何やらでまだバタバタしている毎日なので、不在時にシャムチさんが来ても良いように窓下にカリカリを出して出掛けている。
たまたま在宅時にシャムチさんが来た時にカリカリを出すと、大抵の場合は少しだけ残して去っていく。
なのにいつも外出先から戻ってカリカリを確認すると、器がキレイに空になっている事が多い。
これはもしかして、シャムチさんの他にもコッソリ盗み食いに来ている子が居るのでは?と疑っていたのだが…。




やっぱり居た。
夜か朝にやってくる事が多いシャムチさんと違い、この焦げ茶色の猫さんは昼間にやってくるようだ。
しかもこの猫さん、外見通りかなりの大食い。
今回は偶然在宅時に来て、窓の向こうで空の器をナメナメしているのを発見した。
器にカリカリを出してやると、ペロリと完食。
しかしその場を動かない。
「ごちそうさま」の毛繕いもしない。
じーっとお座りの姿勢でこちらを見つめたまま。
根負けして二杯目のカリカリを与えると、これもペロリと完食。
まだ欲しがってる様子だったけど、そこへグラグラと余震が発生して逃げていった。

あの豊満な頬はオス猫の特徴と見られるので、焦げ茶色の男の子ということで「コゲ太郎」と呼ぶことにした。
ガスの復旧で七輪を焚くこともなくなってしまい、毎夜遭遇できていたキャピッグさんにも会えない日が続いていた。
この2日間ほど、前夜に窓下へ出しておいたカリカリが朝になると無くなっていたので、おそらく早朝に来ているのだと推測。
今朝は5時あたりから窓外の物音に耳をすませていたところ、カリカリ…と可愛らしい咀嚼音が。
驚かさないようにそっと窓を開けると、期待通りのお姿。




こうして改めて写真で確認してみると、キャピッグと呼ぶほど豚さん体型でもなかった。
もしかしたらこの震災で餌が不足して、いくらかスリムになったのかも。
とはいえ本来なら超スリムなはずのシャム猫からすれば、充分に貫禄の体型。
今回はあまり空腹という訳でもなかったようで、むしろ室内が気になる様子。
そんな事もあろうかと窓下に用意しておいたダンボールの踏み台を活用して、注意深く室内に上陸する猫さん。
ベッド下に潜ったり保存食をクンクンしたりと、暫くへっぴり腰で室内の探索を続けていた。
こちらが少しでも動くとその度に窓外までドタドタと逃げ出して、またすぐに戻ってくるという繰り返し。
結局30分ほど滞在して帰っていった。
明日も来いよー。
むちっとしたシャム猫さんなので、今度からシャムチと呼んでやろう。


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